11月3日文化の日。
山口の街並を着物で歩こう会主催のイベント、
「着物講演会とフォーマル着物パーティ」に行ってきました!
このブログでも参加者募集のお知らせをしていましたが、申し込んでいただいたお客様も一緒に、山口県内外から総勢104名の着物ファンが集う盛大な会となりました。
イベント前半はゲストの細野美也子さんの講演会です。
細野美也子さんは着物雑誌「月刊アレコレ」の編集長であり、着物の歴史や風俗にかかわる造詣が深い方でいらっしゃいます。今回の講演も専門的ですが、なるほど、と納得できる楽しいお話でした。
東京からこのイベントのためにお越しくださったのです。
テーマは2つ。
1つ目は、黒紋付をお祝いの礼装にも着ようというもの。
黒紋付とは、黒い無地の着物で五つの日向紋が入ったものです。女性の場合、今は「喪服」として売られていて、お葬式に親族が着ることが多い着物です。家にお持ちの方も多いと思います。
歴史を紐解いてみれば、明治、大正、昭和のはじめごろまでは「喪服」として着用すると限定しておらず、お祝い事にも着ていたのだそうです。裾模様のある黒留袖が(こちらの方が華やか)出現したことからだんだんと黒紋付はお祝いごとに着なくなって「喪」限定のように思われるようになったようです。
昔は、お祝いもお悔やみにも着る正装の着物だったと、細野さんがたくさんの資料や写真とともに解説してくださいました。
確かに今でも宝塚音楽学校の卒業式の卒業生は黒紋付に袴姿なんです。それに女性講談師の方も黒紋付に袴姿で舞台に立っておられますよね。これらは「喪」ではありませんね、納得!
1つ目のお話まとめ
黒紋付の着物を喪服だし着る機会がないと思い込み、箪笥の奥にしまい込んでしまうのはもったいない!
華やかな席にも黒紋付を着ませんか?
帯を華やかな袋帯やおしゃれな帯にして、小物も変えるとイメージもかわりますよ。
(講演会の前、参加者のみなさまの様子)
2つ目のテーマは大人振袖を着よう。
成人式の時に振袖を着た思い出のある方が多いと思います。
また、わけあって成人式に振袖を着なかった方は、振袖が着たかったなという思いをもっておられるかもしれません。
そこで細野さんからの提案は、
成人式から数十年たった女性へ、人生の節目や記念日に振袖を着ませんか?というもの。
実際に還暦の記念に振袖で写真を撮った方の写真もご紹介していただきましたが、みなさま、美しいの!
二十歳の成人式のときと同じように着るのではなく、着付けも、帯結びも変えて、
ヘアセットも年齢に合わせて、小物アレンジも今の自分の好みにして、今の自分らしい着こなしにされている。
そんな振袖写真はとても魅力的でした。
なかには二十歳の写真よりも若々しく見える女性もいらっしゃいました!(振袖写真を新旧比較されていたのです)
そんな素敵な大人振袖に私も挑戦してみたくなりました。
講演会のあとは着物パーティが始まります。
パーティのご報告はブログ後編で。